すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

一足早くクリスマスプレゼント

12月に入ると、ヨーロッパはクリスマスシーズンにつき、荷物が混雑して中々スムーズに荷物が送れないため、日本に送るプレゼントは11月中にパッキングしてしまいます。

とりあえず今早急に準備しているのが、母の実家、つまりおじいちゃんおばあちゃんに送る用の荷物です。こちらのおじいちゃんおばあちゃんは、基本何をもらっても大して喜ばないので、何を送るかいつも迷ってしまいます。日本にいた時は、気に入らないプレゼントは返ってきました。でも、プレゼントをあげないとあげないでは、おばあちゃんに「あなたからは感謝の気持ちを感じない」などと一生言われ続けるので、必死に喜びそうなものを選びました。

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まず、今年はカナダ、スイス、イタリアと遠出をしたので、旅行先で集めたマグネットを送ることにしました。おばあちゃんがマグネット大好きなので喜んでもらえること請け合いです。大体写真のようなラインナップです。

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それから、おじいちゃんにはクッキー、おばあちゃんには色塗りをして使うタロットカードにしました。おばあちゃんは別にスピリチュアルに興味はありませんが、最近絵を描いたり色を塗ったりすることにハマっているので、タロットカードのような絵画チックな塗り絵の方が楽しいだろうと思い、色のついていないタロットカードを買いました。タロットカードにはフランス語の解説本付なので、そのうち私が本を解読してタロットを始めるのも面白そうです。

その他には、ポロネギとじゃがいものインスタントスープ、コルシカ島産のジャム、ゲランドの塩など、荷物の隙間を埋めるようにお土産っぽいものを詰めました。

ジャムや塩や地味にタロットカードが結構重く、4キロの荷物になりました。もう封をしてしまったので、明日明後日のうちに送るのが目標です。

切っても切れない絆とは

父は一人っ子で祖母から相当甘やかされて育ってきたため、ご飯を食べた後に皿を下げなければ、皿洗いもしません。朝ごはんは結婚してからずっと父が作っていますが、後片付けはおばあちゃまが全てやるので、父の仕事は朝食を作る以外は食い散らかすことがメインです。それに、小さい頃は親の言うことを信じて育ってきましたが、案外親が間違っていることに気づき、それを指摘しようものならば、父は話を中断して退席します。電話なら話の途中で容赦なく切るし、自分に都合が悪い状況だと私やドラミちゃんを勝手に精神病傾向がある人間に仕立て上げることもあります。話し合いができない大人なんて最悪ですが、それでも私と父は切れそうで切れない絆があるのです。

母と私は昔から折り合いが悪く、物心ついた時から母と私は反発しあっていたので、何かあると母は私にキレ散らかすのが日常茶飯事でした。ただ、母親は母親でも教育ママなので、子どもたちへの作文の指導と称して、日記を書かされていました。日記を書くと数十円、100円もらえると言ったもので、毎日コツコツ積み重ねられるドラミちゃんは、一点集中型の私よりも稼いでおり、赤いカバさんのお財布は小銭でパンパンになっていました。ドラミちゃんはよくそのカバさんのお財布から小銭をジャラジャラ出して幼稚園児のくせに既に金勘定をしていました。

丸々太ったカバさんのお財布でしたが、ある日母がお財布に余裕を作るために両替をしたようです。しかし、小さいドラミちゃんは1000円のお札よりも50円玉20枚の方が嬉しいお年頃。軽く薄くなったカバさんを見て大騒ぎしていました。

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母は自分が両替をしたのを本気で忘れたのかどうか、今では笑って誤魔化すだけなので真相は闇に葬られていますが、ドラミちゃんが騒いだことで私を血祭りに上げ始めました。やれ「すみれが金を盗ったんでしょう!本当のことを言うまではご飯はあげないからね!」だの、やれ「ドラミちゃんは毎日金勘定してたんだから、金が無くなったと言ったら無くなったに違いない。うちに泥棒が入ったのか?泥棒はお前だろ!」だの、なぜか小学生にして私は我が家の泥棒ポジションに成り下がりそうになっていたのでした。

そうやって身に覚えのない罪を言われ続けていると、どうやっても信じてもらえないだろう、と思って絶望感に苛まれ始めた頃、母ではない別の味方を身につければいい!と天啓が降りてきました。母とバトっていた私はカバさんのお財布がある2階の母の部屋にいました。この日父は幸い居間にいたので、下に降りて事情を話すと、「すみれはそんなことする子じゃない!」と母に言ってくれました。父は母の機嫌を損ねないように、基本的に母が怒っている時には保護色のオーラを身に纏い静かにしています。それに母には献上物を沢山あげて、母の機嫌を(未だに)取っている父。そんな父が私のことで母に異論を唱えたのですから、そこはちゃんとした父親として評価すべきでしょう。

結局、その日は父がその場を収めてくれましたが、ドラミちゃんのお金が無くなったことに関しては言及はありませんでした。後日母が両替に気付いたのかどうか知りませんが、それ以降私がドロボーと言われることもなくなりました。

最近ではドラミちゃんが必死に貯めた10万円分のマイルを勝手に使った泥棒は父親でした。ケチだし口が臭いし話し合いができない62歳児の泥棒父さんですが、こんな幼少期の記憶から、父には親子の絆を感じずにはいられません。

泥棒父さん - すみれの部屋

父にとってのオアシス

父はドラミちゃんとのお茶の際は、アフタヌーンティーでケーキと紅茶を頼むような、久しぶりに会って贅沢をさせてくれる理想の父親です。一人暮らしを始めて、珍しく父から「行きたい場所ある?」と聞かれ、「アフタヌーンティー」と答え、連れて行ってもらった時には、紅茶の値段が既にドトールのデザートセットを超える価格設定にビビり散らかし、アフタヌーンティーに行ったにも関わらず2人でパフェを頼んで紅茶を飲まないということもありました。

基本的に私の場合は父が決心した時にだけドトールでデザートセットを頼むのが許されていました。それでも、田舎者の私たちはドトールが最高の贅沢だったので、一人暮らしをしている場所に父が出張のついでに遊びにくると好んでドトールに行っていました(ちなみに今でも好き)。ゆえに父と会う時は基本的にどのデザートセットにしようかな、と楽しみにしていました。当時は500円でケーキと飲み物のセットだったので、父的ちょっとした贅沢価格です。

そんな折、父がまた私のところに遊びにくると言うので、ドトールが入っているショッピングモールで待ち合わせをし、あわよくば服などを買ってもらう算段で待ち合わせ場所に向かいました。あまりモールに行かない父はお店には殆ど入らず、結局ただ歩いただけになったので「ねぇ、喉乾いた(=お茶しよう)」と父に言いました。

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「パパ良いとこ知ってるよ、行こうか!」と言われ、ドトールじゃん!今日は贅沢に50円高いパンプキンタルト頼もうかな、などと考えていると辿り着いたのはフードコート。

あ、そっか!サーティーワンとか何かいつもとは違うやつを奢ってくれるんだもんね!そっかそっか!!と思い楽しみに父について行きました。すると、父はおもむろにフードコートの真ん中に立ち止まり「ここだよ」と指差した先には給水所が!まさか無料の水を飲むためにフードコートにきたの…?と思っていたら、父が「ここなら水飲み放題だから良いべ!」とものすごく良いことをしたような顔をして立っていました。たしかに喉が渇いていたし、ありがたいのですが、わざわざ交通費をかけて郊外のモールで会って、一銭も使わずに水をもらうという暴挙。父らしいと言えば父らしいのですが、その後2人で無料の水をテーブルで飲み解散したことは忘れるに忘れられない思い出です。

年に2回ほど家族旅行をしていましたが、父は旅行先ではケチりません。今回も父的にはプチ旅行だと思っていたのですが、どうやら私とのお出かけは場所は変われど日常生活の延長、ドラミちゃんとのお出かけはお出かけのようです。

自分のことを喜んで「守銭奴」と称する父。父にとってのオアシスはカフェではなくフードコートのお水のコーナーなのでした。

プチ・逃避行

今まで単身赴任でドエムッシュとはせいぜい月に6日くらいしか一緒に暮らしていなかったので、ほぼ24時間一緒にいる暮らしに飽きて、朝早く起きて勝手にお出かけをしました。

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行き先はアンティーブです。旧市街の周りの砦は歩けるようになっており、プチ逃避行にぴったりの街のサイズ感。この日は曇っていましたが遠くにアルプスが見えました。

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市場などもブラブラと。ここでイタリアのパンを買って食べました。

ドエムッシュからの通知をOFFにして、もう今日は一人で楽しむぞ!と決心して街を散策していましたが、ドラミちゃんから急遽電話がかかってきました。

ドラミ「ねぇ、お姉ちゃんいまどこ?」

私「ああ、アンティーブの旧市街に来てるよ」

ドラミ「ねぇ、ドエムッシュから連絡来たんだけど、お姉ちゃんと連絡取れないって」

私「通知きってたからね!」

ドラミ「いや、言ってることが支離滅裂でさ、英語で話してくれればいいのに、ドラミには日本語で話さないといけないルール発動してたから、超支離滅裂で何言いたいのか分かんなかったよ!パニックなのだけは伝わった!」

私「ああ、そんな遠くに行ってないから大丈夫って伝えておいて」

そう、ドエムッシュは最近激務が重なり朝寝ていたのと、私は無職ゆえにドエムッシュの生活に合わせていたら疲れてしまったので、朝寝ているドエムッシュを横目にこっそり抜け出してきたのです。

私「だって、なんか疲れたんだもん。とりあえず今日は1人でゆっくりしたいから、ドエムッシュにそう伝えておいて。今日美術館無料公開日らしいから、ピカソ見たいなぁって思ってさ」

ドラミ「わかった。じゃあ、ドエムッシュなんて言ってたかLINEするね」

そしてドラミちゃんとの電話を切り、また街ブラを再開。骨董品などを見て回ります。しかし3分もせずにドラミちゃんから電話が。

ドラミ「お姉ちゃんいなくて泣いてたんだけど!一回電話してあげて!泣かれたらこっちも心痛むし。ドラミからのお願い!」

私「居場所教えた?」

ドラミ「居場所教えたらドエムッシュ来るでしょ」

私「そうだよ」

ドラミ「とりあえずお姉ちゃんの声聞かないと手に負えないから電話かけてあげて。打ちひしがれてたから。」

ということで、ドエムッシュに電話を。

ドエムッシュ「モシモシ…イマドコデスカ?」

私「え、美術館に行こうとしてる」

ドエムッシュ「アイタイヨ」

私「毎日会ってるじゃん」

ドエムッシュ「キノウスコシヘンタイノビデオミタカラ?」

_人人人人人_

>突然の告白<

 ̄YYYYYY ̄

私「あ、そうなの?知らなかったよ。でも今日はここの美術館が無料みたいだから、ゆっくり見たいなと思って1人で来たよ」

ドエムッシュ「ニホンニカエッタトオモッタヨ。イマカライッテイイ?」

私「1人でゆっくりしたいなあ」

ドエムッシュ「…」言葉に詰まり鼻を啜る

私が話し始めるまでずっと言葉に詰まっていたドエムッシュ。そんな数時間離れていただけなのに、ドラミちゃんが言っていたように完全にノックダウンしていたドエムッシュが気の毒になり、結局ピカソ美術館で落ちあうことになりました。

https://www.mmm-ginza.org/museum/special/backnumber/0812/special01-02.html

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ドエムッシュを待っている間、抹茶ラテを飲んでいました。1人の時間にさよならを告げます。たしかに単身赴任で1人の時間を満喫しすぎて、ドエムッシュと暮らすことに少し難しさを感じていたんだなぁ、など自分と向き合うこと45分。ピカソ美術館に向かいます。

https://www.mmm-ginza.org/museum/special/backnumber/0812/special01.html

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ドエムッシュと合流してからは、ずっと雛鳥のように私の後ろをついて回るドエムッシュ。料理をしていても何をしていても基本背後をウロウロされるのに疲れてたんだ!と気付いたのでした。そういえば結婚前、ドエムッシュが日本に遊びに来ていた時、私がいない時はドラミちゃんの背後について「寝ててください」とドラミちゃんに布団を敷かれ、黙って寝ていたドエムッシュ。癖なのでしょうか。

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アンティーブ在住のおじさんが写真を撮ってくれたので、ニースの岬を背景にパシャリ。あとは、何回かこの親切なおじさんに遭遇しましたが館内で会うたびに丁寧に解説をしてくれて、フランス語の勉強にもなったし、ドエムッシュはいましたが楽しい時間でした。1階は地元のアーティスト、2階は特別展、3階はピカソの作品となっています。

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ドラミちゃんには「本当に夫婦かよ!」と言われてしまい、プチ逃避行は3時間で失敗に終わりましたが、それでもまぁゆっくりと美術館を回れてリフレッシュでき、とても良かったです。2時間くらいで見終わりました。

ピカソがここまで南仏にゆかりがある方とは、今度はもう一つのゆかりの地、ヴァロリスも遠くないので、行ってみたいです。

全ての感情は賢者に通ず

私や妹は時々「母は生きづらさを抱えているのではないか」と思うほど感情の起伏が激しい母。大人になった今でも子どものように、自分の機嫌を取れずに、ドラミちゃんが頑張って母をあやしていますが、ドラミちゃんが実家に帰っていない時は、あやす人がいないので母の賢者モードになるのをを父もおばあちゃまもひたすら耐えて待っているようです。

賢者モードとは、ドラミちゃんが命名した母の感情の終着点です。今までもモードとして説明してきませんでしたが、既に本ブログでは母の賢者モードが登場しておりました。

突然の帰省に家族はどう反応するのか - すみれの部屋

以前にも紹介した通り、母には大まかに5つの人格があります。1つはぶりっ子モード、1つは自己陶酔モード、1つは仕事モード、1つは爬虫類フェイスモード、1つは賢者モードです。

ぶりっ子モード

癖は遺伝する - すみれの部屋

自己陶酔モード

武勇伝!武勇伝! - すみれの部屋

仕事モード

プライベート仕事の流儀 - すみれの部屋

爬虫類フェイスモード

太鼓持ち募集中 - すみれの部屋

母は家族の誰かにキレ散らかさないと生きていけず、必ず悪者を決めて攻撃します。最近だと3人暮らしなので、おばあちゃまが主に母のターゲットですが、父も祖母も耳が遠いため母の攻撃はほぼ効いていないようです。疲れていたり、やることが多くてイライラしている時は、些細なことでも気の済むまで誰かしらにキレ散らかしたあと、母は空中をしばらくみながらボーーーーーッとして、感情を切り替えます。これがドラミちゃんが命名した母の賢者モードです。

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母は仕事先では知りませんが、家族といる時のほとんどはキレ散らかす1秒前の状態が永遠と続くので、母の機嫌を損ねないようにドラミちゃん(時々父も)先回りして母の要望に沿った行動をします。母はいつも噴火する直前のマグマ溜まりのようです。こんな感じ↓

しかし、上の動画のように、毎回懲りもなく岩を投げ入れるのが祖母なのです。具体的には、年齢のため動きが遅く母の要望に応えられないこと、また電気やテレビをつけっぱなしにすること多いこと、そしてよく食材を腐らせたり、ベストな調理法で調理しない(高級素麺を素麺チャンプルーにするなど)ことです。そんなことが一つでも起こると、母は散々そこまで怒らなくても…というレベルで祖母にキレ散らかしたあと、スッキリするとしばらくボーーーーーーーっとするのです。

自分の行動が拙いと自覚があるのか、母は常に周囲の人は自分の悪口を言っていると思い込んで暮らしています。そのため、ちょっとした反抗的な態度を見つけたら最後、徹底的に相手が参ってしまうまで叩きのめします。

先日だと、母の行動に呆れたドラミちゃんがつい「あーやれやれぇ」と母の目の前で小声で言ったのを聞き逃される訳もなく、母に問い詰められたドラミちゃん。ドラミちゃんピンチです。しかしドラミちゃんは母にキレ散らかされるのが相当嫌だったようで、勝負に出ました。

ドラミ「え、何も言ってないよ」

と言うと、母は「あれ、じゃあ今聞こえたものは何…?」と一瞬戸惑い、キレ度がマックスになる前に、状況を整理するために賢者モードに入り、そのまま何事もなかったかのような生活に戻ったとのことでした。

散々ぶりっ子をしても、飽きたら賢者モード。自己陶酔で何でもできる自分を語って、満足したら賢者モード。仕事先はもちろん、なぜかプライベートでも(頼まれてもないのに)感謝を強要するために無駄に働いたりハキハキとモノを話した後に賢者モード。大体この上述の状態は母の調子がいい時で、その後は爬虫類フェイスモードとなり、最後には賢者モードとなり、また前の3つ(または4つ)のどれかに感情が振り分けられますが、全ての感情の終着点は賢者モードなのです。そして長く続かない。私は昔からコテンパンに扱われてきたので、母を恐れず(ほとんど)好き勝手言いますが、母の感情の起伏が面倒臭いと感じている父と妹がいる我が家は常に緊張感で張り詰めているようです。

太っ腹は腹周りだけ

私の家系はインシュリン分泌がうまくいかない糖尿病&高血圧家系なのですが、父も例外ではなくしばらくデブ(アメリカではガリガリ)でした。今でこそ薬のおかげで痩せましたが、毎年メタボの検診でも引っかかるレベルでお腹は出ていましたが、太っ腹は腹周りだけ。私が一人暮らしを始めてからは、私の居住地に良く来ていました。そして、「肉食べるか!奢ってあげる!牛肉でいいか!?」と言い、私は焼肉かなぁ、牛タンかなぁ、と胸を躍らせて歩くこと10分、吉野家で牛丼を奢ってくれる父。いや、ご当地のご馳走じゃないんかい!私との予算は1人大体500円、高くて1000円だったので、吉野家や父がクーポンを持っているお店に行っていました。

父とは待ち合わせはベローチェで、「170円で3時間居たんだ、漫画喫茶より安いべ」とドヤ顔する父。私がベローチェに行っても奢ってくれるわけでもなくすぐにお店を出ます。この日はヨドバシカメラへ。

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ヨドバシカメラは私の地元にはないので、父は私に会いに来るとヨドバシカメラには必ず寄ります。パソコンなどを見てから「欲しいものないのか?」と聞いてくる父。その日はコテなどおしゃれに必要な物が欲しいなと思っていたので、とりあえず安めのコテをカゴに入れました。すると父は珍しく「あ、これ使ってよ!」とカードをくれたのです。買ってもらえるなら…あー…高いの買えば良かったなぁ、など内心思いながらレジへ行ってお会計です。

私「一括払いで」

店員さん「お客さま、これはポイントカードなのでお支払いいただけません」

私「(涙目)現金で」

そして私のお財布に入っていた9,000円のうち6,000円がコテ代で飛んでいきました。

会計が終わって「ねぇ、これ使ってって言ってたけど支払えなかったよ!」と言うと、父はニヤニヤしながら「ポイントつけてくれたんだよね?」と聞いてくる始末。この時から、妹のドラミちゃんが必死に貯めたマイルを使い込む泥棒の片鱗があったのに気づかないなんて私も愚か者です。

その後私は髪の毛をベリーショートに切ってしまったので、コテを使う機会に恵まれず、父のポイントだけが増えたお買い物となったのでした。

フランスのポトフ

南仏は日中が20度前後、朝と夜が13度前後肌寒くなってきました。私が日本にいた時は、ポトフとは、キャベツ、セロリ、にんじん、玉ねぎ、鶏肉や豚肉やソーセージを鍋にぶち込んで煮込むものだと勝手に思い込んでいましたが、本場のポトフは一味違いました。こちらにきてからポトフは何度か作っていますが、最初はカルチャーショックが強かったです。今となっては慣れたもので、炊飯器に材料をぶち込んで、水を少量入れてお急ぎで作ってしまいます。

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炊飯器で作ったポトフです(半分食べた)。材料はスーパーでポトフ用の詰め合わせが売られていますが、お野菜を単体で買った方がお得なので、二人暮らしの今は断然ポトフセットではなく野菜を買っています。フランスにはポトフ用のブイヨンも売られており、味的に汎用性は高くないですが、ポトフを作る際にはこちらを使っています。

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マギーシリーズは日本にもあるみたいですが、ポトフ用は売られているのでしょうか。。結構マニアックなので、フランス料理好きな人とかにはウケるでしょうが、個人的に番人受けするブイヨンではないと思います。

材料は、ポロネギ、玉ねぎ、にんじん、カブ、牛すじ肉と骨の髄に上のブイヨンを入れて煮るだけです。

私は、最初に野菜と少量の水(たぶん100mLくらい)を炊飯器に入れて、お急ぎで途中まで炊いて嵩を減らしてから、ブイヨンを砕いて入れ、その上に牛肉と骨の髄を1kgギュウギュウに入れてもう一度お急ぎで炊きます。炊き上がったら、一旦スイッチを切り、食べる直前にもう一度お急ぎモードで炊くと、牛すじがトロトロになり、そのまま食べられます。

リーキ(ポロネギ)とは?栄養やおすすめレシピご紹介 | DELISH KITCHEN

ポロネギはネギのような見た目ですが、皮は厚くて水分が多く、ネギよりも苦味が少ないです。こちらにきてからポロネギを玉ねぎの代用にしたり、普通に鍋に入れて食べたりしていますが、普通のネギの方が苦味や癖があり、ハーブ、と言った感じです。ただポロネギはポロネギにしかない魅力があり、すっかり大好きな食材になりました。

ポトフは直訳すると、ストーブの上の鍋、という意味で、フランスの感覚的には日本の「鍋食べたい!」のようなニュアンスなのでしょうか。いずれにせよ、肉が柔らかいとドエムッシュは「ン!オイシイ!」と喜んで食べるので、今年の冬は普通のお肉は高いし、すじ肉を柔らかく煮込める炊飯器にたくさんお世話になる予定です。