母は生まれてこの方一人暮らしをしたことがありません。仕事をしていた独身時代は、おばあちゃんが全部家事をやり、結婚してからは同居しているおばあちゃまが全ての家事を請け負い、実は好きな時に好きなように家事をしているのが母です。仕事人間と言えばそこまでなのですが、子育ても家事もいいとこ取りなのです。
そんなご都合主義でそろそろ還暦を迎えようとしている訳ではありますが、あまりに周りからのサポートが手厚かったため、自分一人で小さいトラブルを解決するのがとても苦手です。そして、自分がイライラしていると周りが助けてくれることを知っているため、都合が悪くなるといつもキレます。
ネックレスや服に髪が引っかかると、それらをプレゼントした人に「あのー、このネックレス引っかかるのですが!怒」と嫌味ったらしく言ってきます。しかし今回は、どうやったのか、鞄のチャックをレースの服に引っ掛けてしまったそう。
運悪くそのレースの服はドラミちゃんからのプレゼントでした。母はドラミちゃんが帰宅するまで、階段に座り込み、イライラしながらドラミちゃんを待っているのでした。ドラミちゃんが帰宅後、「あのー、すみませんが、あなたのくれた服に鞄のチャックが引っかかりました。大変残念です。」(意訳=あなたの服のせいでカバンが引っかかったので、早く引っかかったところをとりなさい)と言ってきたそうです。
ドラミちゃんは母の態度に関しては諦めが大きく、とりあえず場を丸く収めるため、言われた通りにチャックを慎重に服から外してあげたそうです。
たちまち母は機嫌が良くなり、ぶりっ子をしながら、「ママはこの服が大好きなんだ〜♡」とほざいていたようで、どうにもドラミちゃんはついていけずに、母の変貌ぶりを目前に白くなってしまいました。経済面以外で自立する気のない母、いつまで3分に1回機嫌を変えるのでしょうか。ドラミちゃんは毎回の帰省でこれをやられるため、実家ではどんなに美味しいおばあちゃまの料理を食べても、お腹を下して少し痩せるのだそうです。