すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

母の詮索は続くよどこまでも

昔から母は子どもに過干渉なタチでしたが、最近は私たち娘の「能力」を詮索する様になり、端的に言うと、詮索が始まるとダルい空気が流れます。なぜ詮索をするのか、それはひとえに母が負けず嫌いだからです。

まず私たちの英語についての言及。今まで母自身が我が家の「英語話せるキャラ」として君臨していたのですが、今では10ヶ月オーストラリアに短期留学した妹、それに次いで北欧に11ヶ月留学していた私が英語を話せる様になってしまいました。それからというもの、やれ「ママはどうせ英検2級ですよ」だの「ママはもう昔の貯金を切り崩してしか使ってませんよ」だの言ってくるたびにフォローに回らないといけないのが非常にだるいです。今では、小学生くらいの単語を使って自分を表現できますが、相手の言っていることを聞き取れないため一方通行のコミュニケーションになっているのを傍目に、指摘をすると「私のことを馬鹿にしてるんでしょ!」となじられてしまうので、結局「英語が我が家で一番できる」のは実質ドラミちゃんですが、体裁的に母となっている次第です。

最近では、ドエムッシュと話す時にフランス語の単語を使って話すことも増えてきたのですが、オンライン帰省のたびに「今どのくらいフランス語を話せるの?」としつこく聞かれて、白目を剥きすぎたせいで三白眼になりつつあります。

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その他にも、私がちょっと良い服を着ていると「それどうしたの?」と詮索が入ります。デザイナーのエミリーがわざわざ布の仕入れから仕立てまでしてくれた素敵なワンピースを着ている時は、嫉妬にまみれた般若の様な顔をしてこちらを見てくるので、とりあえず既製品に関して言えば、常にセールで500円で買ったまたは9割引で買った服を着ていることにしています。母は1着ウン万円の服などを容赦なく着ているのですが、一方で、ハニーズで買ったサイズの合わないパツパツのワンピースを着る(そろそろ還暦)奇行が目立ちます。結局そのワンピースは後ろのチャックが破れる形でご愁傷様、といった感じですが、特に私に関しては、有名なメーカーの服を着ていると、ブランド名と値段を必ず至近距離で聞かれるので、以前も書いた様に母の前ではほとんど下着で言及を避けています。

それでも避けられない母からの言及、それは伸びまくっている私の髪の毛についてです。母は髪が長い女らしい雰囲気が好きなのでしょう。だから私の髪が長いのが気になるのです。会うたびに「いつまで髪伸ばすの?」から始まり、「またヘアドネーションするの?」と聞いてきます。私が献血したところでそんなに関心を示さないのに、献髪になった瞬間すごく食らいついてきます。まるでスッポンの様です。母も白髪を染めた茶色い髪をヘアドネーションに2回ほど送っていますが、全て手入れは父親。シャンプーからヘアアレンジまで全て父が請け負っています。自己管理をするから献血も良いわけで、病気持ちのひとの血は他の人にあげられません。それと同じで、ボランティアは自分のできる範囲でやれば良いのに、、私に対抗するかのように同じようなことをしてきて、本当になんだか一挙一動を見られているようで疲れてしまいます。ドラミちゃんが金髪を絶賛されると機嫌を損ねるし、、常にセンターを張りたいBBAほど恐ろしい生き物はいません。幼稚園児なら可愛いのにね。

どうやら母的には妹は血統書付きの犬、私はライバルのような位置付けなような気がします。母のおでかけにはドラミちゃんが常に侍っているし、私は後ろで荷物持ちです。でもそんな私は母のライバルらしいのです。

きっとこれからも、画面越しだとしても母の詮索はいつまでも続くことでしょう。フランスに引っ越してきて良かったことの一つとしては、家族との距離感がさらにちょうど良くなった点かも知れません。