すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

今日の主役も…

さて、先日は父の誕生日があり、またしてもオンライン帰省をしました。毎回性懲りも無くオンライン帰省をしていますが、ほぼ「母の自分語りを聞く会」と化しています。実家ではまともなコミュニケーションは成り立った試しがありませんもので、殊に妹のドラミちゃんは口数少なめです。もちろん今回のオンライン帰省の主役は父ではなく母です。

オンライン帰省の直前にドラミちゃんから連絡が来ました。「母は年齢的にこれ以上の昇進が望めないから、仕事の話はNG」ということでした。プライドの高い母ですから、周りからの賞賛がない、昇進がないというのは堪えたのでしょう。周りとの差別化を図りたいと、どうやら海外での就職を視野に入れ始めた模様です。ということで、私が「お誕生日おめでとう!」と父に話した二言目には「ねぇ、そっちで私の職種で働ける所ある?」との質問が母から飛んできました。面食らった父の顔。誕生会が一気にハローワークに様変わりしたのでした。

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ドラミちゃんは父のために帰省をしていましたが、耐えられなくなったのか、キッチンからリビングへそそくさと移動していたようです。そこに父がやって来て、「お願いだからもう仕事の話はやめて」と言って来たそう。ドラミちゃんはうん、と返事をしたものの、肝心の母は、どうやって海外で就職しようか、または、大学院に行こうか、と思案しており、父の誕生日のはずが、就職相談会になっています。私は最後まで勤め上げて、退職金を満額もらうのがいいと思うのですが、どうやら母のプライドはこのまま職場に残るのを許せない模様。まぁ現実との折り合いをつけるのが難しい母のことですから。。しかしまあ、私もドラミちゃんも修士を無事修了、更にドラミちゃんは、博士課程に進学したことで、母も負けたくない、と博士課程へ進学したいようです。そして、私がフランスで就職したことで、母もフランスで就職したい!となっており、それを父の誕生会で話してしまう感じが、いかにも母親らしい。父は諦めて、テーブルの端っこの方で静かにケーキを食べていたのでした。

父の誕生会では、主に母の就職相談、進学相談、そして、仕事に対する価値観を永遠と語る母の話を聞く会でした。

父があまりにかわいそうだったので、寝る前にこっそり、父に電話をかけておめでとうを言いましたが、矢張りさっきのパーティーを引きずっていたせいか、全然嬉しくなさそうで、ある意味忘れられないお祝いとなったようです。

拝啓 お父さま

誕生日おめでとう。これからも長生きして、少しでも長くママと一緒に過ごしてください。あなたが選んだパートナーなのですから、自分の人生に責任をもってくださいね。娘に母を丸投げしようなんてもっての外です。素敵な1年を。

敬具

娘より