すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

お気楽・波瀾万丈人生

久しぶりの豪雨で、我が家は避難指定区域となってしまい、実家にいる両親と祖母、それに近くに住む祖父母は避難所へ行かなければなりませんでした。我が家は川の堤防よりも低い場所に建っているため、川が氾濫したら終了です。我々姉妹は1階は完全水没、2階も水没するかも、と覚悟を決めていました。往復20万のチケットを買って実家の片付けなどやらないといけないかな、などと考えてもいましたが、結局ギリギリのところで川が持ち堪えてくれたので、我が家も家族も私のお財布も無事です。

避難指示が出た際に、父がまずおばあちゃまと母方の祖父母を避難所に連れて行きました。私は高台のホテルに泊まる案を出したのですが、ケチな父親は祖父母をとりあえず和室のある避難所へ置いて、我が家に戻り、母とドラミちゃんの書道の作品や着物をはじめとする汚れたら困るものを2階へ運んでいたそうです。

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翌日には避難指示が解除され、我が家の家族は無事家に帰ることができ、父親と祖母はほっと一息ついていました。一方の母はというと、避難解除が出され、状況が良くなるにつれ、我々への報告がより深刻なものになってきました。

長女の私も次女のドラミちゃんも弁えているので、やれ「まだまだ悪い状況が続いています」だの、やれ「川が溢れる可能性があります」だのと言った母からのラインをみて、多分大丈夫、と被害がこれ以上ひどくならないことへの確信を深めたのでした。

実際、親戚の畑が水没しましたし、一部地域ではひどい被害を被ったようです。状況が少しでも早く良くなってほしいなと願っていますが、今はどうなのでしょう。母は本当に被害を被った人たちを横目に、もうしばらくは自分達も被災した状況に置かれていたいようです。

元気な祖母をボケ老人に仕立てて、トイレに連れて行くだけで「めちゃくちゃ介護してます!」感を出したり、四角い部屋を丸く掃いて「家族のために掃除も頑張る奴隷です!」と言ってみたり、お気楽でいられる環境で勝手に波瀾万丈になっている母です。

家が水没するとなると、家具だけでなく思い出も悪くなってしまうので、今回は本当に誰に感謝したらいいか分かりませんが、家が水没せず本当に良かったです。母の波瀾万丈ごっこには付き合いきれませんが、いつまでも母が波瀾万丈ごっこをしている、安全な日々が続いてほしいなと感じたある日の出来事でした。