すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

ドラミちゃんの朝は介護から

ドラミちゃんは博士課程の学生なので昼夜問わず研究をしています。必要とあらば二徹をするような、見た目によらずガッツのある子です。そんなドラミちゃんはここ数年慢性の寝不足で目の下にクマがない日が珍しいほど。

皆さんもご存知、我が家(実家)は他の方々とちがいほっと一息をつけない場所です。母がいないとそれなりに好きに暮らせるのですが、そんなのは数年に数日母の出張が入った時のみ。そんな実家にドラミちゃんが帰ると父はドラミちゃんを生贄として母に捧げるので、夜はドラミちゃんがたちの代わりに母の隣で寝ます。

母は血圧計の使い方を覚える意思がなく、毎朝5時に父が母から「ピピの時間だよ」(※ピピとは血圧計の音を表したモノで、血圧計を指す)と起こされ、毎日母の血圧を記録していますが、ドラミちゃん帰省時にはドラミちゃんが起こされて、毎回血圧を測らされるのです。

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我が家は母方の祖母以外高血圧で、降圧剤が手放せないため、たまに母の血圧も高く出てしまいます。そんな時は、理想的な数値が出るまでドラミちゃんが測ることになるのです。2時3時まで研究して5時に母の血圧を何度も測らされるドラミちゃんは寝不足を通り過ぎてなぜか目の下にクマを作りながらも元気になっています。

もし母が血圧を測ろうものなら、腕を入れる方向やチューブなどを考えないので上が180などというとんでもない数値が出てしまうので、父が諦めて母の健康管理を請け負っています。しかしドラミちゃんの帰省時にはドラミちゃんに丸投げするところを見ると本当はやりたくないのでしょう。

母は体に力を入れずにクタッとしているのが可愛いと思っているので、ドラミちゃんや父が全力で母の腕を血圧計に通すところから始まるので、ドラミちゃんは還暦間近の母を既に介護しているような気持ちになり憂鬱になると言います。そして、一人暮らしのアパートに戻ると、なぜか24時間体を動かさないほど疲れているとか。

母は今春から県外で働くことになったので、ドラミちゃんはやっと実家への帰省でもそれなりに羽を伸ばすことができそうですが、来春はドラミちゃんもラストスパートなので、人生とは何ともうまくいかないね、とドラミちゃんは話すのでありました。