すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

娘しか生まれなかった運命

母は昔からモラルハラスメント気質なのですが、歳を取ってからはさらにそのモラハラがキツくなり始め、ついには妹のドラミちゃんに矛先が向き始めました。元々は同居しているおばあちゃまや私を細々したことで責め立てて、スケープゴートにしていたのですが、飽きたのでしょうか。母は家族の中で何かしら問題児を作りたがる人で…実は我々4人の共通認識としては母が一番の問題児なのですが…最近はドラミちゃんは帰省のたびに母にネチネチネチネチネチネチとケチをつけられるため、ドラミちゃんの努力の供養をここにしたいと思います。

ドラミちゃんが帰省すると、初日の30分は母の機嫌は常に絶好調です。しかし、その後はジェットコースターの下り坂が奈落の底まで続くので、ドラミちゃんは帰省の時は、常に心のブラインドを下ろして両親の元へ向かいます。

ドラミちゃん料理上手なのですが、時々する程度で毎日は作りません。そこで母の中で勝手に、「ドラミちゃん=コンビニのお弁当を食べる娘」という方程式が出来上がっており、自称・料理上手の母()としては、日々料理をしないドラミちゃんが調味料に触ろうものなら、すぐに文句を言います。お菓子を作ろうものなら、批判しかしませんが、これは娘を料理上手だと認めたくないのだと思います。

ここで母の傑作のデザートを紹介します。

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母にしては上出来のマグロの赤身…ではなく、スグリのゼリーです。冗談抜きで多分これが母の限界。。ちなみに母が作ったマグロ丼はこちら↓(盛り付け直後)。

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味見をしないので、母の作るマグロ丼は涙が止まりません。。

そんな母は料理上手を自負しているので、娘たちが料理を作って、周りに褒められるのは気持ちいいものでは無さそうです。

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先日の帰省でドラミちゃんが抹茶ケーキを作りました。母のケーキは、我が家では通称「甲子園の土」と呼ばれており、ホットケーキミックスを少ない水分と気合いでまとめて焼くので、上が焦げて、切り分けるとまとまりがなくパラパラしており、食感は乾燥したソフトクッキーのようなケーキです。それでもどうにか料理に対する自尊心を保つ母。しかし、ドラミちゃん作の「膨らんだ」ケーキでボロボロのプライドが刺激されたようでした。

ドラミちゃんはオリジナリティを出す為に、ケーキの上に甘納豆を乗せて焼いたのですが、オーブンから出た時に炒り豆のように固くなってしまったそうです。見た目良し、味良しで、父と祖母は喜んで食べたのですが、母は一口食べるごとに、やれ「抹茶が少ない」だの、やれ「もう少し水分が多い方がいい」だの文句をぶー垂れていました。挙句の果てに、上に乗っていた固い甘納豆を3粒、無言でテーブルの上に並べた母。みんなが変な空気の中お茶を終え、ドラミちゃんが片付けの際に「これ捨てるよ」と言ったら「はい、そうしてください。」と答えた母。しかし食い気味に父がその甘納豆を「食べるよ!」と言って食べたそうです。ゴミ箱行きを逃れた甘納豆たちにホッとしながらも、母がまた不服そうにしており、変な空気になりいたたまれなくなったドラミちゃん。お腹を下して4日で3キロ痩せて一人暮らしのアパートに戻ってきたのでした。

母は考えない、量らない、味見しない、をモットーに料理をするため、デザートも材料を計測しません。もはやこの世のものとは思えない数々のデザートを生み出してきましたが、全部を写真に納めていないのが悔やまれます。やはり最近のセンセーショナルなケーキはこちら。

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焦げすぎて、ナイフでも切れないケーキ。ナイフは表面に引っ掻き傷を作るのが精一杯でした。母曰く「溶岩ケーキ」という名のダークマター爆誕した日です。これを文句も言わずに食べるおばあちゃんは姑の鑑だと思うのですが。。

母は毎回ドラミちゃんが料理をするたびに突っかかるのですが、仮に我が家に男の子がいたら、お嫁さんは大変な思いをしただろうね。とドラミちゃんと話すことも増えました。まさか我が家で『渡る世間は鬼ばかり』のドラマの展開が起ころうとは、しかも実の親と娘の関係でこれとは、「事実は小説より奇なり」とはよく言ったものだなぁと、共感しかありません。ドラミちゃんはおそらく結婚しないでしょうし、ドエムッシュはいい感じに、料理系は日本では特に何もしない人なので、母の地雷を踏むことはありません。きっと神さまはこれを見越して、母には娘2人をあてがったのでしょう。

我が家に可哀想なお嫁さんが来なくていいことに、実はホッとしている我々姉妹なのでした。