すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

おばあちゃんは孫と交流がしたい

私の母方のおばあちゃんは非常にマイペースで、いとこたちへの判官贔屓がすごいです。別に学歴なんて家族関係から一番遠いところにあるはずなのに、私やドラミちゃんが地元の進学校に行きだしてからは「人生勉強じゃない。人間性だ」とお言葉をくださるようになりました。とにかく、私たちのやることなすことがあまり気に入らないようで、祖母と話すときは当たり障りのない話しかしないので、時々「あれ、この人家族だっけ」と思うくらい表面上の話しかしません。私達の誕生日には使わなくなったポリエステル製のお古のスカーフなんかが主なプレゼントですが、いとこたちにはプレゼント+現金という豪華なラインナップです。まぁ、家族間の不平等なんてどこでもみられる話ですから、そこは一旦置いておきましょう。

孫贔屓の話 - すみれの部屋

祖母の問題は、すみれ家側には基本手厳しいスタンスの割に頼み事は全てすみれ家にお願いしてくることです。特にドラミちゃんは現在祖父母に会っている唯一の孫ということもあり、毎回祖父母のお家に行くと全てを背負わないといけないそうで、単独滞在時間は2時間が限界だということでした。

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最近は祖母のお誕生日に、祖父母の家に両親とドラミちゃんそして叔母が集合して、マスクをつけたまま誕生日をお祝いしたそうです。コロナ禍だし、たくさん人も集まらないのでちょうどよかったのかもしれませんが、お誕生日に一悶着ありました。というか、母と祖母が同席する場所で一悶着なかったことがあるだろうか。

その内容はというと、祖母はタブレットをそれなりに使いこなせているのですが、度々データ整理をしないで放っておいたが故にタブレットが動かなくなってしまったそうです。しかしそれをタブレットのせいにする祖母。システムを知らないので仕方ありませんけどね。そこで母がタブレットを買ってあげることにしたそうです。その時に祖母が「お宅はいつも安くて悪いやつ買ってるみたいだから、いいやつ買って」と言ってきたそうです。我が家のエンジニアは、せこいの代名詞の父親なので激安中華タブレットを買い与えていたことについては否定できません。ただお金がないわけでもないのに、プレゼントのタブレットにケチをつけるとは祖母らしい。母はプチっといきましたが、祖母の誕生日の手前「iPad買ってあげるよ」と見栄を切り、その場はやり過ごせたのですが、タブレットのセッティングを誰がやるのかという問題に直面します。

祖母のお誕生日当日、ドラミちゃん、母、叔母、父、祖父母が集合しました。母は偉そうな口をきくわりに、スマホはLINE以外ほとんど使いこなせていません。そこで、タブレットのセッティングができるのは父かドラミちゃんに限られています。しかし祖母と母に挟まれたくない父は一足早く姿を眩ませ、ドラミちゃんがタブレットを請け負う事に。ラインを設定している際には、家族から極力距離を置きたいいとこたちを慮り、ドラミちゃんはいとこたちを「まごLINE」に最初招待するのを躊躇っていたそうです。古いまごLINEからは、いとこ3人中2人が脱退していたので、まぁ、そういうことです。しかし祖母はドラミちゃんになんとしても、いとこ達全員を入れるようにしつこく迫ったそうで、ドラミちゃんは心の中でいとこ達に謝りながら、私と協力していとこ達3人を「まごLINE」に参加させたのでした。

それからというもの、祖母からは頻繁にLINEが送られてきます。私とドラミちゃんはぞんざいに扱われる割には感じよく接していますが、いとこたちは基本既読スルーです。すると、祖母はいとこ達が返信をするまでメッセージを送ってくるのです。「今日おばあちゃんはデッサン教室に行きました」「おばあちゃんは公園に行ってきました」などなど、どんなに私達がリアクションしても、いとこたちのスタンプ1つに敵うわけもなく、バッテリーだけが消費されていきます。

こんな事になったのも全て、母がサプライズのビデオを作ろうと提案したのが元凶です。しかも他力本願の母ですから、私が編集屋をしていとこ達からメッセージを集め、ドラミちゃんが即興でBGMを弾き、祖母のためにビデオを作ったのでした。それゆえ、祖母は今現在「愛されている実感」から人生のアゲアゲのフェーズに入っているのでしょう。孫と連絡が取れないというのも悲しい話だし、こうやっておばあちゃんが元気でいてくれるのは嬉しいのですが、いとこ達の心境を考えるとなんとも複雑な気持ちになります。