すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

原因教えてください…

口の中にカビが生えて2週間ちょっと、一般医(かかりつけ医)の先生はお手上げで専門医(口腔内科、stomatologue)に回されたのでした。しかし、即時予約が困難で、症状が最も悪かった時からカビはほとんどなくなり、口の中の炎症と粘膜に薄くかかっているような違和感と口の横のひび割れだけとなった頃、やっと診てもらえることになりました。

フランス語の日常会話は、薬の説明は大体分かるし、生きていける程度には話せるようになりましたが、自分の体調を細かく説明するには及ばず、仲のいい半分親戚ような同僚について来てもらうことに。英語を話せる先生の場合、私のフランス語を聞いて英語に切り替えてくれますが、フランスでそれをしてくれる人は少ないのでね。

案の定今回もフランス語オンリーだったので、私の体調の変化をほとんど把握している同僚が全て説明をしてくれ、私は相変わらずカオナシのように「ア…ア…」と言っているだけでした。

専門医の先生は私の口の中を見るなり唇を伸ばしたりぐりぐりして、口の横がさらに切れてしまいました。

医「最近痩せた?」

私「ノン、何で?」

医「んー…とりあえず口みるね、こっち来て」

私「ウィ」

医「あーもうほとんどいいじゃん…フランス語」

私(予約取れない間に良くなってきたのよ)

同僚「まだちょっと炎症あるってさ」

医「じゃ、お薬今のと同じの2週間使って」

私「ウィ」

ということで、専門医に回されましたが、フランス語が超堪能な同僚について来てもらったにも関わらず、質問しても病気に対する説明もほぼなく、特に原因を特定されることもなく、薬だけ処方されたのでした。日本だったらすぐ血液検査とかすると思うんですけどね。。

診察の後同僚にぼやいたら、「フランスなんてどこいっても対症療法だよね」と言われ、専門医とは…という疑問を残してこの一件は終わったのでした。

ちなみに診察料と保険の話ですが。。

一般医は1回の診察が25ユーロ、(1ユーロ130円として3,250円)あとから国民保険で15ユーロ(約1950円)払い戻し、民間保険に加入していれば10ユーロ(約1,300円)払い戻しで、民間保険に加入で最終的に全額戻って来ます。

今回の専門医は、全部で86ユーロ(約11,180円)だったらしく、26ユーロ(約3,380円)は国民保険が負担してくれたので、60ユーロ(約7,800円)の支払いでした。この60ユーロ(約7,800円)も民間保険に入っていると、そちらに全額払い戻しだそうです。国民保険だけだと、全額払い戻しはないし、場合によってはこちらの負担額が大きくなるので、フランスでの生活にでは民間保険(mutuel、ミュチュエル)は欠かせません。

ちなみにメガネやコンタクトも最低限のものに留めておくとほとんど民間保険で賄えます。2weekのコンタクトだとほぼ無料ですが、使い捨てだと手出しが増えるように、メガネもオプションをつけると手出しが高くなりますけどね。目が悪いのは自分のせいじゃないのに、メガネ代やコンタクト代が嵩むよな、と不平等感を覚えていた私にとってこの制度はとてもありがたいし納得できるものです。

民間保険は、日本のように入院のお見舞い金などはありませんが、ちょこちょこ毎回全額払い戻しをしてもらえるのは助かります。ぶっちゃけ子どもがいる家庭なんかだと、大きい入院などしなくても風邪を引くたびに払い戻ししてもらえて実質無料ならそっちの方がいいような。

ちなみにドエムッシュの会社は社員を民間保険に加入させてくれ、保険代も一部負担してくれています。(給料はそんなに高くないけれど福利厚生は良いです。)社員の家族も加入できるので、ドエムッシュは私の分を月々12ユーロ(1,560円)払っているそうです。主婦時代は無料でしたが。

お薬は全部で70ユーロ(約9,100円)ですが、国民保険がきいて23ユーロ(約2,990円)でした。そして23ユーロの薬代も民間保険に払い戻しということで実質無料です。この民間保険は結構いいやつらしく、ドエムッシュの会社のお陰で月々の支払いは約1,560円ですが、今年に入って、まだ2ヶ月も経っていないのにぼちぼち体調を崩して、完全に1年間の元を取ってしまったような気がします。

フランスは人の考え方も行動もあまり好きになれないけれど、1つくらい良いところがないと国として魅力がないですからね。この保険制度は大好きです。

しかし遠くの親戚より近くの他人とはよく言ったもので、同僚には言葉の面だけではなく、精神的にも支えてもらったのでした。あと2週間で完治するといいなぁと願ってやみません。