すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

我が家のピーターパン

父は一人っ子長男で、祖父は父が学生の時になくなっているので、今ではおばあちゃまにとって唯一60年以上一緒にいる家族は父だけです。私たち姉妹には、父が帰ってくると出迎え、手伝いも時々するように言いつけていたおばあちゃま。しかし父は「長男」のせいか、おばあちゃまは甘やかすこと山の如しです。

昔からおそらく甘やかされてきたであろう父。おばあちゃまへの甘えは止まるところを知りません。昔は可愛かったリクエストでも今ではただの老老介護です。

f:id:deb-log:20220806072838j:image

さて、ドラミちゃんの「独身への道」をさらに決定づける出来事と言えば、父が魚を調理している祖母に向かって「魚の骨、全部取っておいてよね!」と少し強めかつ甘えた口調でリクエストしていたことがありました。その他にも、祖母はできることは何でもしてあげます。布団の上げ下げ、お弁当作り、父の食べたいものを優先して作ってあげるなどなど、お母さんとしての愛情がダダ漏れです。それをいいことに、食べた後の皿すら下げない父は、ドラミちゃんが近づくと当たり前のように皿を差し出します。舌打ちをするとおばあちゃまに叱られるので色々と込み上げてくる気持ちを抑えて「え、これドラミが下げるの?」と聞くと、父は気まずそうに「っぉーん、うん。」と返事をしたそうです。

祖母の行動の源は父ですが、愛ゆえにピーターパンが生まれ、嫁にフック船長が来てしまいました。ネバーランドの我が家、しかし時の流れは誰も止めることができないので、歳だけはとっていくのです。

ドラミちゃんは父の行動はもう改まらないと見切りをつけました。そして、いくつになっても心理的離乳ができない63歳児を見て、結婚への希望を見出せず、さらに独身貴族への願望が膨らんだのでした。