すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

カップルとは不思議な生き物です

ドラミちゃんはよくカップルとは不思議な生き物だと言うのですが、実家のカップルも例外ではありません。元々世に言う仲良しカップルなのですが、最近はどちらかというと共依存夫婦だということが判明し、大人になることで見たくなかった現実が見えてくるなら、大人になんてなりたくなかった、そんな気もするのです。

妹が高校生くらいまでは毎年年末になると母がみんなにお年玉を、父にマムシドリンクをあげていました。家族の前で堂々と渡されるものなので、その頃はまだマムシドリンクがリポDのように元気の前借りのためのドリンクだとおもっていたドラミちゃんでした。

f:id:deb-log:20220320084721j:image

我が家の家訓は「ローンは作らない」ということで、台所と居間と夫婦の寝室と父の部屋という3DKの一軒家でしたが、お金が貯まるたびに増築に増築を重ねて孫が生まれる頃には10LDKになった我が家。おばあちゃまの弟が大工さんで格安で家を建ててくれましたが、建て付けが悪く築40年くらいになると床がギシギシになり始めました。「ローンは作らない」精神は今でも健在で、祖母が1階だけのリフォームを決意。2階は1階より10年くらい新しいので、とりあえず1階のものを2階に運び、さらに隣の家に引越しの準備。(隣の家は、お隣さんが引っ越すタイミングで我が家が買い取って空き家になりました。)

ドラミちゃんはその引っ越しの過程で、アルギニンやマカEXが入っている箱を見つけてしまい、おばあちゃまが「それは疲れた体によく効くんだよ」とか言ってフォローをしていたそうです。そして隣の家でリフォームが終わるまで暮らしている間にも、続々と「健康のための」サプリメントやドリンクが見つかる始末。

ドラミちゃんは友達にアルギニンやマムシドリンクの話をすると、友達から真実を打ち明けられ力なく笑っていたそう。父親はろくに歯を磨きもしなければ風呂もサッと入って終わり、母だって歯の掃除に行かずに口臭が悪化しても鼻の悪い父には全く影響がなく2人ともアツアツだったという事実にドラミちゃんは色々な感情を通り越して感心していたに違いないのです。

そんな核心に迫ることを心のうちに数年秘めていたドラミちゃん。父とドラミちゃんと私が3人でスウェーデンストックホルムを旅行していた時「そういえばパパマムシドリンクとかアルギニンとか今も飲んでるの」と突然質問をしたのでした。妙に焦る父。父は目を白黒させながら「あーのさっ、えーっと…その…うん、マムシドリンクは安いし美味しいんだよ!アルギニン安いし…よく飲んでたかなぁ、覚えてないなぁ、でも安いし、うん。」と安いの一点張りで何とか通り抜けようと愚かな回答をしていました。顔は確実におじさんですが、反応はエロ本が母親に見つかってしまった息子の反応のソレで大変味わい深いものでした。

娘にマムシドリンクやアルギニンやマカEXを見られ、父親の尊厳をこれ以上失うのが怖いのか、それとももう使う必要がないのか、リフォーム以降アルギニンやマカEXやマムシドリンクを見た人は誰もいません。

未だに自分の裸体に価値を見出しているのか、布切れ1枚か布切れ0枚でうちの中を闊歩するたらちねの母。ドラミちゃんは昔から気づいていたようですが、改めてカップルとは全くもって不思議な生き物です。