すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

荷が重いお雛さま

我が家にいるひな人形は、母方の祖父母が私の幼少期に、猿のような見た目の初孫に浮かれて買ったちょっといい雛人形なのです。お雛さまのお世話は毎年父がしており、私が日本にいた時は防虫剤の入れ替えなど一緒に行っていました。我が家では、必ず大安の日にお雛さまを出して、3月3日にしまいます。これは、娘たちが「行き遅れない」ようにするためだそうです。

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ドラミちゃんは大学2年生ころから独身でいる方針を固めつつあり、今後結婚する可能性はゼロとは言いませんが、おそらく独身貴族を謳歌することでしょう。両親も何となく頭の隅で諦めを抱きつつも、それでも毎年すがるようにお雛さまを大安の日に出しては、3月3日にはちらし寿司を食べてお祝いするのです。

今年の3月3日は、なぜか家族と10分くらいLINE電話をすることに。私から「もうドラミちゃんは行き遅れることはないよ。何てったって独身なんだから」と両親にLINE電話で伝えたところ、お雛さまをしまい忘れていたようで、父が慌てて床の間の雛人形を片付けに行きました。そして祖母からドラミちゃんは「日本人と結婚して一人は子供産まないとダメだ」などと言われていたので、私がドラミちゃんを全力で援護しましたが、祖母は耳が遠いので私が言っていることは聞こえていなかったようで無反応でした。

ここまでドラミちゃんの結婚への期待と願いを背負わされている我が家のお雛さまの心労たるやいかがなものでしょうか。お雛さまにはそんなにプレッシャーを感じずに、ただただイベントを楽しんで欲しいと思っています。