すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

勝手に結婚相談所

ドラミちゃんは知らない場所でも勝手に結婚相手を探されたり、足切りされたりしております。母の口癖の通り「贅沢は言わないからせめて銀行の頭取と結婚」という、経済力のある相手が最低ラインの母。これはドラミちゃんのことを考えてなのでしょうが、実はこれよりも大事な暗黙の了解があります。

✔︎イケメンであること

✔︎身長が高いこと

ある日、ドエムッシュと私と母が、母の友人のご飯に誘われ、ホテルの高級ビュッフェに行くことになりました。母の友人は市内で一番古くて大きい病院の奥さまで、私へのプレゼントに着物を気前よくくれるような人です。まぁ、一言で評すると大金持ちです。息子さんも何回か浪人をしてお医者さんへの道も開けたということで、母に大喜びで報告。しかし母はピクリとも反応をせず、めずらしく冷静に友人の話に耳を傾けていたのでした。

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どうやら大病院は次の世代でも潰れずに済むようですが、その次の世代を心配する様子の母の友人。私は母のドラミちゃんの結婚相手の条件を知っていたので、とりあえず仲を取り持とうと、ドラミちゃんの振袖の写真を見せようとしました。

ドラミちゃんの振袖姿はまるでどこかのお姫様かのようです。寸胴な上に貧乳なので、タオルも補正下着もいらない、まさに振袖を着るために生まれてきたような子です。それに母の友人も着物が大好きで百着以上もっているそうで、ドラミちゃんのセレブな着物生活を想像しながら、振袖の申し子の写真を見せようとしたその時、テーブルの下で母に太ももを叩かれたのでした。そして静かに首を横に振る母。

これは金持ちでも嫁に出す気はないやつ

と、察して、何事もなかったかのようにスマホをカバンに仕舞いました。

母は息子さんのこともよく知っていて、身長が低いのと、学歴もそれほど高くない(これは母の学歴フィルターに引っかからない)のと、内気でパッとしないからドラミちゃんには釣り合わないとのことを言われました。

母「まあドラミちゃんは顔もいいし、センスもいいし、性格もいいし、世の中に金持ちなんていくらでもいるんだから、今すぐ見つけなくてもいいのよ」

とドンと構えている母。

しかしドラミちゃんに会ったこともなければ、恋心も抱いていない母の友人の息子さんは、勝手に母から足切りをされているなんて知る由もありません。

ドラミちゃんの結婚相談所を請け負っている母。我が家ではよくある光景で、これが初めてではないので驚きませんが、私の母に一方的に振られる男の子たちへ同情してしまうのは私だけではないはずです。