すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

夫婦別姓なんてあってないようなもの

国際結婚で配偶者が男性の場合、日本人女性は自分の姓か夫の姓を名乗ります。が、夫婦別姓が認められている国では、色々とややこしいこともあります。

まず、結婚していても苗字が異なるため毎回婚姻事実確認されます。今回の日本への帰省も、私とは別行動だったドエムッシュが、私との結婚を証明するために結婚証明書を空港で見せなければならないなど、かなり面倒でした。

ワクチンパスポートを作成する際も、私はドエムッシュ夫人という位置付けで、夫婦同時に予約を取った際は、ドエムッシュの苗字で登録されました。その後パスポートや、滞在許可証を見せて、夫婦別姓であることを証明し、ワクチンパスポートは私の苗字になっています。

ドエムッシュのママンは、実は外国人で、義両親も夫婦別姓ですが、基本的にこちらの国は事務仕事が適当なので、ドエムッシュのママンが手紙や給与明細を受け取る時は、ドエムッシュのパパンの苗字になっているそうです。結局夫婦別姓を選択したところで、夫婦同姓で扱われることが多いし、実際夫婦同姓の方が混乱が少ないらしいです。

夫婦別姓の場合子どもの苗字は、長子につけた苗字が次の子にも引き継がれるそうです。例えば、「田中さん」と「ド・ジャルジェさん」が結婚した場合、子どもの苗字については4つの候補が挙がります。①「田中」②「ド・ジャルジェ」③「田中・ド・ジャルジェ」④「ド・ジャルジェ・田中」のどれかになる訳です。フランスでは、出生証明書があるので、それに記載され、第二子は原則第一子と同じ苗字になるそう。ちなみに、ドエムッシュは父親の苗字だけです。(ご先祖さまがフランスの王様や貴族なので、複合性にしたらありえない長さになってしまいます。貧乏貴族です。)

夫婦別姓はややこしいことも結構あるので、私も次パスポートを作るときは、ドエムッシュの苗字をパスポートに併記する予定です。子どもが生まれたり、日本で暮らすことになった時は、離婚しない覚悟でドエムッシュの苗字に変更し、仕事や銀行などでは通称で旧姓を使いたいですね。

今選択的夫婦別姓が議論になっていますが、法を整備しても、日本のように事務仕事がきっちりしすぎた国だと逆にややこしくなると思います。世界基準だから、など訳のわからないことを言って単に法律で定めるのではなく、ちゃんと使う場面を想定して少しずつ法整備をしていかないと大きな混乱になりそうな気がする。夫婦別姓でヨーロッパが上手く回っているように見えるのは、良くも悪くも、単にお役所が適当だからです。

正直、私は選択的夫婦別姓はどうでもいい。どちらでもいい。ただ、表面的な夫婦別姓ならない方がマシ。とりあえず「通称」の法律整備をして、国民の生活に「通称を使った夫婦別姓」として夫婦の在り方が定着した頃にもう一度夫婦別姓の議論をした方がいいと思うんですよね。何でもかんでも欧米のやり方に合わせるなんてことしてたら、日本が日本じゃなくなりますから。

それぞれの国がそれぞれのやり方で生きていけばいいんだし、事実婚とか内縁とか、夫婦同姓にしなくても法の抜け穴沢山あるし。遺族年金を不正受給しても、身分によっては逮捕されない人もいて、法の抜け穴なんて沢山あるんだなとまざまざと見せつけられる今日この頃です。日本は法治国家として機能してるのかな?

総裁選気になりますが、今すぐ夫婦別姓にすると混乱がありそうだなぁ、ヨーロッパだって、夫婦別姓でやっていけるけど、コロナ禍は特に何かにつけて面倒くさいですよ。夫婦別姓の議論なども拝聴しましたが、「他の国に倣え」など言わずに、ちゃんと日本のことを考えてくれている人があまりいないようや気がしました。