すみれの部屋

おら海外さ来ただ!

ドラミちゃんのトラウマとこれから

今までは「いつ帰ってくるんだ?」というコールを受けていたドラミちゃんも最近の武漢肺炎(COVID-19)の煽りを受けてついに「帰ってくるな」と言われるようになりました。先日帰省の相談をした時、ドラミちゃんは市役所に用事があったわけで、家族に会いに帰るためではないのですが、母は「帰省=家族に会いたくて仕方がない」という方程式を用いて理解するため、「うん、会いたいのは分かるけど、今はそんな時期じゃないよ」と諭してくるそうです。たった1ヶ月前まで電話で次帰ってくるのはいつだと聞いていたのが嘘のよう。最近は賢母モード全開です。腹立つー!

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今となっては娘が2人ともとりあえず(地方)国立大の修士を終えて満足しているようです。ドラミちゃんは私よりも賢い子なのですが、母の自慢はドラミちゃんの愛らしさです。私の友達が遊びにきた時なんて、「私がこの世に貢献したのを強いて言うならドラミちゃんを産んだことかな⭐︎」など嬉しそうに言っていました。

でも母は常にプライドと母性の狭間で、教育には妥協をしない姿勢を貫いていました。その結果、私が定期テストで210人中48番を取った時は板の間に3時間正座をさせられ本を取り上げられ、(それ以降10番以内から落ちたことはない)ドラミちゃんが200人中100番を取った時は「バカは嫌い」とブチギレて口をきいてもらえないドラミちゃんがオロオロしていると言う時期もありました。

母がドラミちゃんにキレる頻度は私にキレる頻度に比べて非常に少ないのですが、一度切れるとどうしようもなくなるのはドラミちゃんとの関係の方です。そんな時私が修学旅行のお土産で、セサミストリートのキャラクターのぬいぐるみを買ってきたのがドラミちゃんの世界を救ったそうです。10月に修学旅行だったので、ちょうどユニバーサルスタジオジャパンはハロウィンイベントの最中でした。そこから連れて帰った、カボチャの衣装を着たエルモのマスコットを見た母。怒っていることを忘れて「可愛いね」とドラミちゃんに言ってそれきり普通の関係に戻ったそうです。

ドラミちゃんと私は通っていた学校が違って、私はスラム街に囲まれた学校、ドラミちゃんは意識高い系のPTAの巣窟のような学校で育ったので、一概に比べられませんが、まぁとにかく、母の教育はかなり激しいものだったのでした。ドラミちゃんはいつも「かわいいねー」「本当に可愛いねー」「いっちばんかわいいねー」と母から言われていたのに、ある日突然「馬鹿は嫌い」と言われて、大人になった今でも忘れられない一瞬のようです。

私と母は常に関係が悪く、やれ「産まなきゃ良かった」だの、やれ「地獄に堕ちろ」だの母が私に向かって言っていたので、もはや「馬鹿は嫌い」なんて「おはよう」代わりの挨拶レベルですけれども、ドラミちゃんは、超やさしい母と超不機嫌な母に翻弄されている人生が未だに続いております。最近では電話越しに「ドラミちゃんはママと一緒に暮らすんだ」などと言われているようで、可哀想ですがこれを切り抜けるには結婚相手を見つけるか、ドラミちゃんが再び「ばか」になって母から嫌われるかの二択です。我が家の宿命にどのように立ち向かうのか!ドラミちゃんの動向から目が離せません。