すみれの部屋

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母の料理〜帰省はつらいよ〜

※この記事は母のヤバさを伝えるためのものなので、愛情たっぷりに育った方にとってここから先はショックな内容になっているかもしれません。

 

私の母は料理が上手ではありません。自分では上手だと思っているのですが、密かに父親が味を整えたりと周りがかなり頑張っています。

母親は都合よく自分の記憶を書き換える解離現象の持ち主です。夫婦共働きで、同居してるおばあちゃまが家事や子育ての一切を引き受けていたのに、子どもたちが自立した瞬間、今まで家事も仕事も全て自分がしたとか言い出して、おばあちゃまをお荷物扱いする言動も見られ、娘たちがそれを否定すると収集がつかなくなる始末。口癖は「私は奴隷」。

これがまた厄介なのですがまた別の記事に。

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母の料理の代表選手は林檎ケーキです。ホットケーキミックスを使っているのに膨らまない不思議なケーキ。甲子園の時期に量産しているため、通称「甲子園の土」。ちなみにケーキはこれしか作れません。

なぜ甲子園の土かって?それはケーキが焦げてダークブラウンになり、水分が足りずボロボロになった見た目が完全に土だからです。味は焦げとリンゴとシナモン。しかもクッキーのようにカリカリじゃなく、奥歯にくっつく仕様です。

今回私の作った林檎ケーキ(上の写真)の出来が母のものより良かったので、コメントは一切もらえませんでした。母が誰かを褒めるときは、自分の方が上の立場の時だけ。女の嫌な部分の権化です。

本当は誰も望んでいないのですが、家族みんなが自分の料理が好きだと思い込んで、帰省の際にはこれを作られます。家族のために作っているからと、自分は食べないので、一生自分の料理がいかに下手くそかを知り得ません。

また、ケーキの生地を作ってしまうと突然忙しいと言い出します。オーブンレンジの使い方を知らないため、キレながら誰かに「私忙しいからあとよろしく!」と頼みます。人に頼み事をする態度じゃありません。でも母は自分がキレると周りが言うことを聞くということが本能的に分かっているようなので、頼み事をする前には十中八九キレます。

じゃあなぜ帰省をするのか?それはズバリ

数日の帰省で母の精神が安定するから。

帰省しないとおばあちゃまに母が八つ当たりしてるのを知っているので、日本にいるときは出来るだけ実家に帰省するようにしていました。

今も周りから「幸せな家族」と思われるのが精神の安定につながっているようなので、オンライン帰省なら1時間半で済むし、と、出来るだけ距離を保ちつつ、家族とコンタクトを取っています。

私達姉妹にとっては、おばあちゃまの料理=お袋の味。おばあちゃまの料理を楽しみに帰省しても、母親が料理をして待っています。どうやら昔から自分が料理をしていたと思っているらしい。夏だと10本くらいくっついたそうめんや、焦げたカレー、混ぜすぎて3cmくらいに短くなったチャーハンのようなパスタが出てきます。冬は醤油とみりんで味付けしたものが出てきます。じゃがいもが溶けてドロドロになった豚汁とか。かと思えば、初めから調味料を入れるため野菜が固かったり。

ただ、3歳頃に好き嫌いをして、母に用水路の上に連れて行かれ、逆さまに吊るされ、食べるか用水路に落とすかの2択を迫られたから好き嫌いをするのを辞めました。

小さい頃から母による特殊な訓練を受けているため、世の中のほとんどのことには耐えられるのですが、、やはり限られた人生の中で限られた回数しか口にできない食料はおいしいものがいいなと思うのです。

母親は絶望的に味覚音痴機械音痴なので、これから先もきっとポジティブに娘たちに料理を作り続けることでしょう。祖母は母に見切りをつけて、私や妹に料理を教えてくれました。母は祖母が料理について教えてくれても、速攻で姑のいびりにします。涙

この感覚が分かる人たちは相当な毒親に育てられたかと思いますが、母親は私達のために料理しているというより、「娘たちのために料理している自分」が好きで料理しているんですよね。だから、「おいしい料理を出したい」とか「喜んで欲しい」と言う気持ちではなく、娘たちは喜ぶのが前提で「料理する行為」自体がゴールになっているんです。

どんなに下手でも、一生懸命作ってくれたことに変わりはありません。だから、その行為自体に感謝して食べるし、決してネガティブなコメントはしません。それにより母がさらにつけ上がり、もう誰の手にも負えないので、簡単に会えない距離に引っ越してきて良かったなと、最近つくづく思っています。