フランスでは12月25日に
実写化のキャッツが公開ということで
新年が明けてから早速鑑賞して参りました。
キャッツファンの私からすると★★⭐︎⭐︎⭐︎です。
ネットの口コミも良くなかったのが不思議だったのですが、何となく納得。
ただ、英語の悪評を見る限りキャッツ をそもそも知らない人が多かったです。
ミュージカルを知っている人は1度自分の目で見てはいかがでしょうか。
では感想映画の感想です。長いです。
出来るだけネタバレしないように努めます笑
全体の感想です。
映像が綺麗で、ストーリーも纏まってました。
ただ、やはりキャッツはミュージカルがいいかなと思いました。
これから思ったことを項目にして述べます。
・ストーリー
映画でもストーリーの大幅な変更はありませんでした。ヴィクトリアの視点で物語が進む感じです。
舞台ではジェリクルナイトを主軸として、独立した猫の生活の各場面がコラージュ的になっていますが、映画では1匹の猫の冒険?と言った感じでしょうか。
個人的にはそのストーリーの運び方が、最後のシーンで観客と作品の間に大きなギャップを作ったのではないかと思います。
舞台では、マンカストラップの進行(時々猫のお姉ちゃん達やラムタムタガーちょっとマキャヴィティ笑)でストーリーを観客に紹介→オールドデュトロノミーの「猫は犬にあらず」
映画ではヴィクトリアの視点→オールドデュトロノミーの「猫は犬にあらず」
舞台では、最初から最後まで観客は猫に語りかけられているのです。
映画では「猫は犬にあらず」まで観客を巻き込んでのストーリー展開じゃないので、ボーッとしてたら突然話を振られたような感覚になりました笑
舞台の方が一貫した構成になってるかなぁ?と思いました。
・登場人物
話題になっていますが、顔ぶれがすごく豪華。
配役は納得のものとちょっと驚きのものが…。
ここは割愛しますね。
・CGの使用が過ぎる
キャッツ劇場は猫の規格に合わせて舞台装飾が大きく設定されていますよね。
映画でも、その体感を表現するためか、街並み、毛並み、猫の動きがほぼCGでした。
現代の技術に感心しつつ、やっぱり役者さん本人の身のこなしが見たかったなぁというのが本音です。
猫の動き等、人間の身体で表現するからこその臨場感がもっとあれば良かったのに…。
・カメラワーク
ヴィクトリアとミストフェリーズの登場が結構多くて、キャッツというよりヴィクトリアっていう感じ?笑
もっと全体が見れたら楽しかったのかな、と思います。
・纏う雰囲気
舞台全般に言えると思うのですが、やはり舞台には、映画にない、張り詰めた空気があると思います。
人間が一歩踏み出した時に、起き上がってこちらをキッと警戒する猫の雰囲気に、ミュージカルとキャッツの相性が合うことを認めざるを得ません。
それが映画だとCGの使用と相まって緊張感があまり感じられませんでした。
音楽と共に動きがピタリと止んで静寂に包まれることもなく。。
舞台と映画の大きい違いなのでしょうが、人間が猫よりも猫以上に演じる繊細さ、そして、ナイフで切ってしまえそうな静寂がキャッツには欠かせない要素なのだと思いました。
・クリエイティビティ
キャッツ劇場、全国公演、どれも本当に芸が細かくて感動しますよね。
スキャブルシャンクスのシーンを初めて見たときの感動は忘れられません。
舞台では、限られた空間を最大限に活用して、観客の想像力と共に劇場が一体となる…気がします。
映画だと何でも出来ちゃうので、CG使用してるし(3回目)監督の思い通りに何でも出来ちゃうんです。
それが映画の良さだし、醍醐味だと思っています。
本当に周りの映像は素敵なのですが、キャッツに関しては映画の利点により、キャッツの良さがすり減っていた気がしました…。
・その他
歌は名曲揃いだし、本当に口パクで口ずさむレベルで見ていました。
女の悲しさを表現するジェニファーハドソンと言ったら…!ドリームガールズ然り、相変わらず感動しました。
キャッツの世界観を壊さないようにと、監督の作品へのリスペクトを感じた映画でした。
その反面、キャッツは舞台でやるからこそ、より一層魅力的なのだと思いました。
こんなに書きましたが、映画キャッツ、一瞬で終わるくらい集中して観てました。
ドエムッシュはキャッツの舞台を観たことがありませんが、すごくノリノリで楽しんでいました。何なら気に入ったようです。
ちなみに、私の目の前のおじさんは開始15分で荷物をまとめて出て行きました。もう1人のおじさんも開始45分で荷物をまとめて出て行きました。
上映開始後間もないのですが、客員動員が少ないためか、小さめのシアターでの上映でした。
猫のお尻の穴がないとか、そんな批評も見られましたが、そんなこと言ったらスパイダーマンだってお尻から糸出してないじゃん!と言いたくなる。
人それぞれの感想があると思うので、気になる方はぜひ、心の中でツッコミを入れつつ映画を鑑賞されてみてはいかがでしょうか!
長文にお付き合いいただきありがとうございました!